高専ワイヤレスIoT技術実証コンテスト

今回我々瀬戸内無線局のメンバーが行っているプロジェクトについて簡単に紹介します.

本プロジェクトは「Wi-SUN機器と船舶基地局による離島のための災害時通信網の確立」と題して行っています.

 

近年,日本では大規模災害が相次いで発生しています.その際に重要となってくるのが安否確認です.

停電が発生し電話も使えないような状況では,避難所に貼りだされた紙で安否の確認を行うことが多くありますが,この方法では確認に時間がかかってしまいます.

そこで本プロジェクトでは,離島での大規模災害発生時に想定される大規模停電による通信網寸断に対し,Wi-SUN機器と船舶基地局から緊急通信網の構築とその検証を目的としています.

そのために船舶を基地局とし海上を移動しながら対象地区の親機と接続し,データの収集を行う方法を想定しています.

本プロジェクト期間中に,周防大島町の3地区にマルチホップ通信網を確立し,大島商船高等専門学校の練習船である「大島丸」に設置する船舶基地局から安否情報等を収集することを目標としています.

非常対応実験のイメージ

 

現在想定している安否確認の流れをイラストで紹介します.

①災害発生
②システム起動(町役場)
④親機に安否情報データが蓄積
④住民が応答
⑤船舶出航
⑥親機で蓄積した安否情報データを収集
⑦船舶用無線を用いて収集した安否情報を外部と共有

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